アオバアリガタハネカクシ


虫が苦手な方もいらっしゃると思うのでやや自主規制の画像でお送り致します。
コイツにエンカウントしたのは先々週くらい、ふと洗面台を見るとトコトコと歩いていた。見るのは初めてだったが画像の様な配色にお尻の先が針みたいに少し尖っていた。自分は人間に害を与える事が確定な虫や動物以外は基本的には殺生はしない主義なので、そそくさと歩くコイツをティッシュでくるみ玄関から放り投げた。

で、後から気になって調べてみるとなかなかDangerな虫だった事が判明したのである。こヤツの名前はアオバアリガタハネカクシ、、テラフォーマーズを読んだ事ある方ならハネカクシ は聞いた事あるかもしれないがあれはメダカハネカクシ。ハネカクシとはその名の通り背中に羽が格納されていて羽が無い様に見えるのだが、飛ぶ時になるとシュバッと出てくるなかなかハイスペックな生き物である。
で、アオバさんの何が危ないかと言うと別にアオバさんが刺してきたりするわけではない。ただ人間が「俗物め!」等と言いながらハマーン様の様に叩いて潰したりする→その体液が皮膚に付着すると数時間後、まるで火傷をしたかの様に水ぶくれができ数日間治らないらしい。つまり今回私が既で殺生していたら今頃指がカオスな事になっていたという事である、、危ない危ない。
この水ぶくれはアオバさんの体液に含まれる「ペデリン」という有毒物質が引き起こす反応らしく、これはアオバさんしか持っていない物質なんだそうな。皆さんもコイツを見かけたら潰さない様にね、いのちだいじに( ^ω^ )

こういう話を聞くと「え!怖いなぁ、これだから昆虫は、、」という人と「いやー昆虫って面白いなホント!」と思う人がいると思うのだが自分は後者である 笑 昆虫の進化って哺乳類や爬虫類とは全く別の進化をしていて本当に面白い。自分の近くにいる昆虫にもすげーヤツはたくさんいるのである。

例えばトンボなんかは昆虫の中で1番飛行能力に長けていて、空中でピタリと止まる「ホバリング」ができる。その飛行能力でオニヤンマなんかはオオスズメバチも食べてしまう。オオスズメバチもこれまた凄い昆虫で正に戦闘マシーンの様な蜂だ。大きな顎に何度でも刺せる毒針、マジかっこいい。
そんなオオスズメバチがミツバチの巣を襲う事がある、西洋ミツバチ、つまり海外産のミツバチだと3万匹のミツバチの巣が20匹そこらのオオスズメバチに壊滅させられるのだが、東洋ミツバチ→日本産のミツバチは一味違う。オオスズメバチの脅威を知っている彼等はオオスズメバチを何十匹で囲い込み皆で動き回る→そうすると中心の温度は40-45度近くになり、さすがのオオスズメバチも暑さに耐えきれず死んでしまう。もちろんこの時中心にいるミツバチ達も死んでしまうが、仲間を呼ばれるくらいなら犠牲を払ってでも偵察隊を倒すという侍精神。これこそ進化の為せる技である。

最近話題のヒアリだって川を渡れる凄いアリである、しかも川を渡ってる間は常にアリ達が真ん中から外側に移動し続ける事で溺れるのを防ぎながら川を渡るらしい。人間も真っ青の協力プレイだ
( ^ω^ )。
ヒアリが怖いヒアリが怖いとマスコミは騒いでいるが、個人的には「まぁ仕方ないんじゃない」というのが正直な感想である。そもそもヒアリが来たのだって人間の検疫の甘さが原因なわけだ。オーストラリアなんかでは靴底に自国以外の草の種が観光客の靴についていないかまで検査するという、種を守るってのはそれくらいするべきなのだ。ヒアリが海を渡って来たならまだしも人間のコンテナに乗ってきたわけだから、入ってきたヒアリを責めるのは何か違うかなと個人的には思う。資本主義の日本と一緒で強い者が参入すれば繁栄する、ヒアリは昆虫界のSoftbankかもしれない 笑
ただヒアリが定住するかもこれまた微妙な所だ。人間が駆除しようとしても到底無理だろうが日本にだって在来のアリさん達がいる。群れが完成したら勝つのは難しいかもしれないが、巣作りの為に女王アリが降り立った所を叩けばヒアリもなかなか定住はできない。にも関わらずマスコミは「ヒアリ怖いヒアリ怖い」と言い続け、ホームセンターではアリ用の殺虫剤がメチャメチャ売れてるらしい、、ヒアリ意外のアリを殺してしまったら結果的にヒアリの繁殖に加担するという事を皆分かってるのだろうか。人間だけの地球じゃないのだから人間に害の無い動物だけ繁栄するわけじゃない、無駄に頭でっかちになった私達はどうすれば自然の脅威と共存できるか知恵を働かす事ができる。
だから皆さん、日本のアリさん達まで殺さずに応援してあげて下さい。ヒアリだけど、ヒアリに「非」は無いと思うので。

これ上手い事言ったんじゃね?